ライブ配信は、VOD配信と違い、何段階ものステップに分かれています。各段階で行うことがいくつもあり、VOD配信に比べると、やや手間がかかります。とはいえ、その分やりがいも大きいのも事実でしょう。 BlendVisionでは、さまざまなライブ主催者の要望を実現するため、幅広い機能が実装されています。
ですが、今回はまず、どのような流れで進めれば良いか、具体的なイメージがしやすいよう、最もシンプルなライブ配信の一連の流れについて、ステップバイステップでご紹介します。
Step0 - 全体の流れ図
まず、一連の流れを確認してみましょう。ライブ配信は大きく、5つのステップに分かれます。また、BlendVision側で準備すること、主催者側でBlendVision以外の部分で準備すべきことの2種類について、ライブ配信に必要な項目をここでは列挙しています。
- ライブ配信と疑似ライブ配信では、フローが大きく違います。疑似ライブ配信については、【利用者ガイド】疑似ライブ配信をご参照ください。
- 各ライブイベントの内容により、上記に挙げたポイントだけでは網羅されない場合も十分に考えられます。本ガイドを元に、具体的なライブ配信の一連の流れを把握し、その上で必要なタスクを洗い出し、一覧にして管理することをお勧めします。
Step1 - 準備【〜ライブ1週間前】
ライブ配信の仕組みと機能を理解し、実現したいライブ内容を設計しましょう
VODと違い、ライブはさまざまな機能が実装されているため、突然作成画面を開いても、途中で止まってしまいます。まずは BlendVisionのライブ配信の仕組みを理解し、必要な素材や準備、計画すべきことを把握し、実現したいライブ内容を具体的に設計しましょう。
この段階で確認しておきたいヘルプ記事
-
ライブイベントメニューの紹介
ライブ配信の流れと各機能についての理解に役立ちます。気になる機能を理解しながら、どのようなライブ配信にするか検討してください。 -
ライブイベントでサポートされる入力フォーマット
ライブイベントを行う際の配信メディアソース入力フォーマットの制限についての理解に役立ちます。 -
プレーヤーの互換性があるオペレーティングシステムとプラットフォーム
BlendVisionのライブ配信に対応している再生デバイス側の一覧表です。どのようなデバイスに対応しているか、視聴者にどのデバイスでの視聴を促すか等の参考資料として役立ちます。
その他の関連対応
BlendVisionのライブ配信の仕組みや機能が把握できたら、次の設定に進む前に、必要なもの、内容を準備しましょう。配信内容によって準備するものは異なりますが、BlendVision側でカスタマイズを行う場合も含めると、準備するものとしては以下のようなものが候補となります。それぞれ検討してみてください。
-
素材の準備
- 各種インサート画像
- 各種アイコン(ウォーターマーク , ログイン/メインページ)
-
機器の準備
- 配信ソフトウェア
- カメラ
- マイク
- 各種レイアウト、デザイン
Step2 - 設定【〜ライブ1週間前】
具体的なライブ内容が決まったら、ライブイベントを作成しましょう
前のステップで具体的な内容が決まり、準備するものが把握、手配できたら、ウェブコンソールでライブイベントを作成します。
BlendVisionでは、ウェブコンソールで行うべき初期設定は特に必要ありません。ほとんどの機能にはデフォルトで画像や値が設定されているため、どの機能を利用するかさえ決まっていれば、ライブイベントが簡単に作成できます。また、前のステップで紹介した各素材は、作成後に後から追加、編集ができるものがほとんどです。
- いくつかの機能は、ライブイベント作成後、変更できなくなります。選択を間違えた場合は再作成になるため、以下の各ヘルプ記事に沿って、注意しながら設定してください。また、ライブイベント作成ボタンを押す前には、必ず再度、設定間違いがないか確認してください。
- 開始予定時間の12時間前にならないと、コントロールルームにプレビューボタンは表示されません。もし、開始日時が前倒しになった場合、もしくは開始日時の12時間前よりもっと早くリハーサルを実施したい場合、開始時間の設定を変更してください。
具体的な作成手順
- ウェブコンソールにログイン
- 左上「新規作成」>「ライブイベント」で作成画面を開く
- 各種タブの設定内容(最低限、一般・コンテンツ保護・エンゲージメントタブ)を確認
- 各種設定後、右上「ライブイベント登録」をクリック
-
ライブイベントの作成
ライブ作成の詳細を紹介しているヘルプ記事です。 -
ライブイベントの共有と公開
ライブ作成後、配信方法を検討、設定する必要があります。URLを共有するだけで公開できるショールームの他、埋込みiframeプレーヤーやプレーヤーSDKから選択が可能です。
その他の関連対応
この段階では、既にライブイベントの日程を始め、配信概要や流れも決定しているはずですから、配信側の設定以外でも多くの準備に追われていることでしょう。配信側の設定に関連する点では、準備から引き続き、機器の設定に加え、配信方法の周知や埋込等、主催者側での準備が多く発生します。
-
イベント告知
- ショールームURL共有や専用ウェブサイトへの埋込
-
機材接続と初期設定
- カメラ、マイクから配信ソフトウェアまでの接続
Step3 - リハーサル【〜ライブ前】
配信サーバーはプレビューステータスで初めて起動する仕組みです
いよいよ準備も整い、ライブを目前に控えてくると、本番さながらのリハーサルが必要になります。
BlendVisionでは通常、配信サーバーはライブ開始時間の12時間前になると起動ができるようになります。このため、リハーサルには以下の2種類が想定されます。
- 機器の接続テスト
- 本番前リハーサル用
ライブの数週間前の時点で機器の接続テストをしたい場合、本番用のライブイベントは利用せず、機器接続用に別途新規ライブイベントを作成し、リハーサルを行う方法がオススメです。こうすることで、リハーサル後、本番までのライブ配信時間消費を防ぎ、また、各機器の接続テストも、不要な視聴者等への考慮をせずに、スムーズに進められるためです。
また、本番前のリハーサルで「プレビュー」ステータスに進むと「チャットルーム」「アンケート」「インサート画像(上から2つ目)」の3つが視聴者画面でも有効になるため、これらの機能や挙動について、あらかじめ理解しておく必要もあります。
上記に加え、以下の注意点も踏まえた上で、最も最適なプラン、スケジュールを組んでください。
- 「開始日時:今すぐ」でライブ配信を作成すると、ステータスは自動的に「準備中」の後「ライブ配信起動中」に遷移します。
- 「プレビュー」〜「ライブ配信中」ステータスの間はライブ配信時間としてカウントされます。
- 「プレビュー」ボタンを開始した後は、ステータスを元に戻すことができません。
- 「プレビュー」ステータスになると、コントロールルームの右上に「配信開始」ボタンが表示されます。本番開始まで、絶対に押さないでください。
- チャットルームを有効化しているライブ配信型イベントの場合、配信サーバが起動すると、視聴者のショールームやiFrameプレーヤーにチャットルームが利用できる状態で表示されます。必要に応じて、「プレビュー」をクリック後、コントロールルームでサーバが起動するのをリアルタイムで監視し、チャットルームが表示されたら速やかにチャットルームの管理を行う等、視聴者対応を行ってください。
- 配信ソフトウェアからの接続がうまくいかない問題がたびたび報告されますが、多くの場合、「プレビュー」ステータスになる前に配信ソフトウェアから接続をかけていることが考えられます。配信サーバが起動し、ステータスが「プレビュー」になってから、配信ソフトウェア側で接続をお試しください。
具体的な操作手順
開始日時が「スケジュール」の場合
- ライブイベントリストで、「プレビュー待ち」ステータスであることを確認*
- 右側コントロールルームアイコンからコントロールルームを開く
- 右上「プレビュー」ボタンをクリック
- 「ライブ配信起動中**」に遷移することを確認
* 開始日時が「今すぐ」で作成されたライブ配信の場合、作成後、ステータスは「準備中」から上記4の「ライブ配信起動中」に自動遷移します
** ライブ配信に必要な配信サーバが起動開始したことを示しています
-
ライブイベントのプレビュー
プレビュー段階全体の仕組みと流れを紹介しています。この段階で、リハーサルや各種テストも行います。再生できない問題が発生することを未然に防ぐためにも、まずご一読ください。 -
ライブコントロールルーム
プレビュー段階における操作、管理は主にコントロールルームで行うため、コントロールルームの操作全般について、詳しく確認しておく必要があります。 -
コントロールルームでのチャットルーム管理
配信サーバが起動すると、視聴者画面にもチャットルームが、利用できる状態で表示されます。もし、リハーサル段階で表示されるチャットルームを制御したい場合、こちらのヘルプを参照し、どのような制御が可能で、どのような状態で本番までチャットルームを活用するか、検討してください。
その他の関連対応
リハーサルの際、必須で行うべきテストは以下の2つです。必要に応じて、独自のチェックリストを作っておくこともオススメです。
-
配信テスト:
カメラ、マイク、配信ソフトウェア連携が正常に機能し、コントロールルームで全てが正常に視聴できるかを確認するテストです。
この段階でトラブルが発生する場合、あらゆる接続間の問題が考えられます。BlendVisionが接続するのは配信ソフトウェアとの間になるため、トラブルの際にはこの間の設定や接続方法について確認が必要です。 -
ネットワークテスト:
基本的に、BlendVisionにネットワークの接続要件はなく、インターネットにつながっていれば誰でも視聴できます。しかし、インターネット配信である限り、ネットワーク問題は常につきものです。そのため、本番環境と同様のネットワークで正常に視聴できるかを確認するテストが必要です。 -
【補足】再生デバイステスト(本番開始前ではなく、機器接続のテストライブで確認しておきたいテスト):
気軽に誰でもショールームを開くだけで視聴できるため、視聴者のデバイスは限定しづらいのが現状です。Android / iOS、Chrome / Edge / Safari / FireFox、Windows / Mac等、現代には多種多様な組み合わせが存在するため、視聴者に対応デバイスを案内するためにも、各デバイス、ブラウザで正常に視聴できるかを確認するテストをするのがオススメです。
なお、こちらのテストは「プレビュー」ステータスではできないため、別途機器接続テスト用ライブイベントを作成し、その本番配信時にテストすべき項目となります。
Step4 - 本番【ライブ当日】
本番は「配信開始」ボタンの1クリックですぐに始まります
いよいよリハーサルも終わり、ついに本番の時がやってきました。
ライブそのものは大掛かりなものかもしれませんが、BlendVisionの操作画面では、ボタンの1クリックで始まります。
各準備が整ったのを確認したら、「配信開始」をクリックして、ライブを開始しましょう。また、その前後で必要に応じ、チャットルームやアンケートも活用してください。
- 「配信開始」ボタンを押せるのは1回のみで、その後に取り消すことはできません。くれぐれもご注意ください。
- 「イベントキャンセル」を実施してしまうと、再利用した際、ショールームのURLやシリアルコードが全て変わってしまうため、同じ設定でも同じ内容で視聴者に配信することはできない仕様です。そのため、誤って「配信開始」を押してしまった場合、BlendVision側ではキャンセル等行わず、配信ソフトウェア側で対応できる場合、配信ソフトウェア側で追加インサート画像を表示させておくなどの対応をご検討ください。
具体的な操作手順
- ライブイベントリストで、「プレビュー」ステータスであることを確認
- 右側コントロールルームアイコンからコントロールルームを開く
- 右上「配信開始」ボタンをクリック
- 「ライブ配信終了」ボタンが表示されることを確認
(=ライブ配信が正常に開始された場合の挙動)
-
ライブイベントの開始と終了
プレビュー終了後の状態から本番の配信開始までの流れについて記載されています。 -
ライブコントロールルーム
ライブ配信中の全般統制を行うのもコントロールルームです。 -
コントロールルームでのチャットルーム管理
ライブ配信中のチャット管理の方法について、詳しく記載されています。
Step5 - 事後作業【全ライブ行程終了後】
ライブでの各データを取得、分析し、次回のイベントに活かす
お疲れ様でした!
無事にライブイベントの全行程が終了し、「終了」ステータスになると、さぞかし安心されたことでしょう。 慌てる必要はありませんが、事後処理として、利用したライブイベントの再利用を検討し、必要に応じてアーカイブする作業が残っています。
また、BlendVisionでは、今回のライブ全体のデータを分析できる機能が標準装備されています。視聴地域やデバイス情報等、各指標データを取得、分析し、次回以降のイベントに活用してください。
-
ステータスが「終了」のライブイベントは、同時ライブ配信数にカウントされます。再利用の可能性がない場合、「アーカイブ」に変更し、同時ライブ配信数を減らしておくことをお勧めします。
- 分析メニューに表示されるライブ時間は、「プレビュー」〜「ライブ配信終了」ステータスの間で計測されます。
具体的な操作手順
ライブイベントのアーカイブ
- ライブイベントリストで「終了」ステータスであることを確認
- 右側「︙」>「アーカイブ」を選択
- 注意書きを確認し、問題なければ「アーカイブ」をクリック
ライブイベントの分析
- ウェブコンソールのサイドメニューから「分析」をクリックし、「概要」「ライブ」タブを開く
- 該当ライブの詳細情報を確認
-
ライブイベントをアーカイブ
ライブをアーカイブするか判断するための情報や、アーカイブに関連する注意点等が詳しく記載されていますので、アーカイブの前にご一読ください。 -
ライブ配信の個別分析
ライブの個別分析の見方について説明されています。