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利用量の仕組みを詳しく教えてください

各料金プランに応じて、利用量には上限が設定されています。ただし、利用量が料金プランの上限を超えた場合、超過料金が発生する仕組みになっています。

利用量 (請求ベース)とは?:各利用量(コンポーネント)の定義 

 

この記事では、配信設定の内容により、具体的にどの利用量に影響するか、その仕組みについてご紹介します。

共通事項としての注意点は、以下の2点です。
  • CDNデータ利用量とDRMリクエスト数については、ウェブコンソール内の配信元によるプレビュー操作でも消費されます。
  • ここで紹介する項目/画面図は、ダッシュボードの利用量概要から引用しています。

 

VOD配信の場合

VOD配信の場合に影響する利用量は、以下の通りです。

 

【必須】

  • VOD(CDN データ利用量)
    【概要】CDNサーバーからエンドユーザーデバイスに転送されるデータ量。エンコード設定、視聴回数や視聴時間によって利用量は異なる変動費。
    【対象期間】VOD配信中
    【請求頻度】再生回数毎、配信状況により変動

  • VOD(レガシー)(ストレージ利用量>ファイル保存)

    【概要】エンコード済み動画ファイルの保存容量。
    【対象期間】VOD配信中(ステータスが「完了」以降、該当VODが削除されるまでで、初回請求分を除く*1)
    【請求頻度】毎月(初回請求分を除く)*1
    *1:初回請求分については、同量がエンコード(VOD)で消費されることから、初回請求分の期間内のみで行われた配信に対しては、VOD(レガシー)は消費されない。

    例)以下の各期間中に配信した場合の消費可否について(月末締)
    1/10-1/25:消費免除(1/31までに配信が終了し、1ヶ月分未満)
    1/10-2/25:消費対象(1/31までの初回請求分を超えて配信を継続)

  • ライブラリ(ストレージ利用量>ファイル保存)
    【概要】エンコード前の素材動画ファイルの保存容量。*2
    【対象期間】VOD追加後、ライブラリから削除されるまで
    【請求頻度】毎月
    *2:BlendVision は All-in-One をコンセプトに設計されているため、動画配信に必要な素材はできる限り BlendVision 内で一元管理できるような仕様に。そのため、VOD追加を行うと、エンコード前の素材ファイルもライブラリに自動保存・保管される。これにより、ダウンロードしたり、別設定で再度VODエンコーディングも行う場合も、簡単操作で実現可能に。

  • エンコード (VOD)(ストレージ利用量>エンコード)
    【概要】エンコード処理に対する利用量。実際には、エンコード済み動画ファイルの容量と同一量が消費される。
    【請求頻度】エンコードが発生した請求月に1回のみ

 

【オプション】各オプション設定を有効にした場合、上記必須項目に加えて利用量に影響するものは、以下の通り。

  • エンコードのオプション(ストレージ利用量)
    【概要】PTE、高速エンコード、H.265の3種類のオプションはいずれも、VOD追加時に有効にした場合、エンコード(VOD)利用量と合わせて消費される利用量。
    【請求頻度】エンコードが発生した請求月に1回のみ
    【各設定要件】
    • PTE:「一般」>「プロファイルセット」内で「PTE」を有効化
    • 高速エンコード:「一般」>「エンコード処理速度」を有効化
    • H.265:「一般」>「プロファイルセット」で H.265 を含むプロファイルセット選択時

      例)1GB の素材ファイルをVOD追加する際、通常エンコーディング(係数1**)に加え、PTE(係数0.4**)とH.265(係数3**)を追加してエンコーディングした場合の利用量は、通常と比較すると以下の通り。
      ** 各係数は 2023/12/28 時点のもの。現時点での係数は、ウェブコンソールからご確認ください

      [通常] : 1GB x 1[係数] =1
      [通常+PTE+H.265] : 1GB x (1+0.4+3)[係数] = 4.4

  • DRM リクエスト数
    【概要】新規作成時に「セキュリティ」タブ内の「DRM」を有効にした場合、配信動画のリクエスト数に応じて(ただし≠再生回数)に発生する、BlendVision サーバに送信されるライセンスリクエスト数。
    【対象期間】VOD配信中
    【請求頻度】リクエスト回数毎、配信状況により変動

 

ライブ配信の場合

ライブ配信の場合、以下6種類の設定の組み合わせにより、さまざまなパターンが考えられます。設定項目を組み合わせて、必要な項目をすべてご確認ください。
なお、ライブ作成画面のデフォルトでは、(1),(2)が選択されています。

  1. ライブ配信のみ
  2. ライブ配信のアーカイブ(録画)時
  3. 見逃し配信(「ライブ配信動画」選択)時
  4. 見逃し配信(「編集済み動画ファイルに差替え」選択)時
  5. 疑似ライブ配信時 (VODモード以外)
  6. 疑似ライブ配信時 (VODモード)

各設定の要件、併用可能な項目一覧は、以下の各詳細をご覧ください。

なお、(3)と(4)、(5)と(6)はいずれも同一項目内の選択肢であるため、いずれか1つしか選択できませんのでご注意ください。

例)

  1. ライブ配信を録画し、かつ見逃し配信(「ライブ配信動画」)として連続配信の場合、(1)+(2)+(3) が該当
  2. 疑似ライブ配信(通常配信)と見逃し配信(「編集済み動画ファイルに差替え」)の連続配信の場合、(4)+(5) が該当

 

(1) ライブ配信のみ

この項目は、以下要件が全て満たされている状況下での利用量となります。
要件とは異なる設定を行っている場合、本項目と合わせ、必要な別設定項目も参照してください。

  • 「一般」>「ライブイベント設定」で「ライブ配信」選択時
  • 「一般」>「ライブイベントソースアーカイブ」にチェックが入っていない
    (→入っている場合、この(1)と合わせ、(2)も参照)
  • 「一般」>「VOD(見逃し配信)」がオフになっている
    (→オンの場合、この(1)と合わせ、(3)もしくは(4)も参照)

 

【必須】

  • ライブ(CDN データ利用量)
    【概要】CDNサーバーからエンドユーザーデバイスに転送されるデータ量。視聴者数、画質や視聴時間によって利用量は異なる変動費。なお、コントロールルーム画面でのプレビュー視聴もCDNの消費対象。
    【対象期間】ライブ配信中(ステータスが「プレビュー」〜「ライブ配信中」)
    【請求頻度】再生回数毎、配信状況により変動

  • 通常ライブ(合計ライブ時間)
    【概要】ライブ時間は、各ライブイベントに対する配信サーバ起動中の時間を指す。
    【対象期間】配信サーバ起動中(ステータスが「プレビュー」〜「ライブ配信中」まで)
    【請求頻度】各ライブ配信毎、利用時間分

 

【オプション】各オプション設定を有効にした場合、上記必須項目に加えて利用量に影響するものは、以下の通り。

  • 合計ライブ時間のオプション(合計ライブ時間)
    【概要】4K、超低遅延ライブの2種類のオプションはいずれも、ライブ配信サーバ起動中のライブに対し、通常ライブ利用量と合わせて消費される利用量。
    【請求頻度】各ライブ配信毎、利用時間分
    【各設定要件】
    • 4K:「一般」>「ライブイベント設定」>「解像度」で「4K」選択時
    • 超低遅延ライブ:「一般」>「追加設定」で超低遅延を有効化

      例)2時間のライブ(係数1**)を4K解像度(係数1**)、かつ、超低遅延を有効化(係数1.5**)して配信した場合の利用量は、通常と比較すると以下の通り。
      ** 各係数は 2023/12/28 時点のもの

      [通常] : 2時間 x 1[係数] =2
      [通常+4K+超低遅延] : 2時間 x (1+1+1.5)[係数] = 7

  • DRM リクエスト数
    【概要】新規作成時に「セキュリティ」タブ内の「DRM」を有効にした場合、配信動画のリクエスト数に応じて(ただし≠再生回数)に発生する、BlendVision サーバに送信されるライセンスリクエスト数。
    【対象期間】ステータスが「ライブ配信中」の間
    【請求頻度】リクエスト回数毎、配信状況により変動

 

(2) ライブ配信のアーカイブ(録画)時

この項目は、以下要件に関する利用量のみの案内となり、この項目設定のみで、ライブ配信を行うことはできません。

  • 「一般」>「ライブイベントソースアーカイブ」にチェックが入っている場合

(1),(5)のいずれかと組み合わせることで配信可能であるため、別途、(1)もしくは(5)についても確認してください。

【必須】

  • ライブラリ(ストレージ利用量>ファイル保存)
    【概要】収録したライブ配信動画の保存容量。
    【対象期間】ライブ配信終了後に動画格納後、ライブラリから削除されるまで
    【請求頻度】毎月

 

(3) 見逃し配信(「ライブ配信動画」選択)時

この項目は、以下要件に関する利用量のみの案内となり、この項目設定のみで、ライブ配信を行うことはできません。

  • 「一般」>「VOD」にて「見逃し配信」が有効で、「見逃し配信用動画」で「ライブ配信動画」選択時

(1),(5)のいずれかと組み合わせることで配信可能であるため、別途、(1)もしくは(5)についても確認してください。

【必須】

  • VOD(CDN データ利用量)
    【概要】CDNサーバーからエンドユーザーデバイスに転送されるデータ量。エンコード設定、視聴回数や視聴時間によって利用量は異なる変動費。
    【対象期間】VOD配信中
    【請求頻度】再生回数毎、配信状況により変動

  • VOD(レガシー)(ストレージ利用量>ファイル保存)

    【概要】エンコード済みの見逃し配信用動画ファイルの保存容量。
    【対象期間】見逃し配信中(ステータスが「VOD」)
    【請求頻度】毎月(初回請求分を除く)*1
    *1:初回請求分については、同量がエンコード(見逃し配信)で消費されることから、初回請求分の期間内のみで行われた配信に対して、VOD(レガシー)は消費されない。


    例)毎月5日締請求の契約プランにおいて、それぞれ以下の期間中に配信した場合の消費可否について
    1/10-1/25:消費免除(翌2/5までに配信が終了し、1ヶ月分未満)
    1/10-2/25:消費対象(2/5までの初回請求分を超えて配信を継続)

  • エンコード (見逃し配信)(ストレージ利用量>エンコード)
    【概要】ライブ配信の設定上で発生した、見逃し配信用のエンコード処理に対する利用量。実際には、エンコード済み動画ファイルの容量と同一量が消費される。
    【請求頻度】エンコードが発生した請求月に1回のみ

 

(4) 見逃し配信(「編集済み動画ファイルに差替え」選択)時

「編集済み動画ファイルに差替え」を選択する場合、差し替え用動画ファイルはエンコード済みVODから選択することとなります。そのため、利用量についてはVOD配信の場合とまったく同一です。

唯一、新規でVODを追加するか、既存VODを利用して見逃し配信を行うかにより、消費される利用量が少し異なります。

 

新規でVODを追加する場合

通常、見逃し配信はライブ配信動画の収録動画ファイルを編集し、その編集後のファイルを再度、BlendVision にVODとして登録することで、ライブ配信後の見逃し配信用ファイルとしても、選択して配信する仕組みです。

そのため、編集後のファイルを BlendVision にVODとして追加し、その後配信期間中まで、一連の動作に伴い消費される利用量は、全くVOD配信の項目と同一です。

詳細は、すでに紹介した上部説明箇所をご覧ください。

 

既存VODを利用して見逃し配信を行う場合

もし、既に作成済みの VOD を見逃し配信用に利用する場合、新規追加と比較すると、エンコード関連の利用量は一切かからず済むため、より少ない利用量で見逃し配信ができます。

(なお、見逃し配信用のVODと、通常VODの利用量を分けて確認する方法は実装されておらず、双方の合計がVOD(CDN利用量)等で表示されます。)

この項目は、以下要件に関する利用量のみの案内となり、この項目設定のみで、ライブ配信を行うことはできません。

  • 「一般」>「VOD」が有効で、「見逃し配信用動画」で「編集済み動画ファイルに差替え」選択時

(1),(5)のいずれかと組み合わせることで配信可能であるため、別途、(1)もしくは(5)についても確認してください。

 

(5) 疑似ライブ配信時 (VODモード以外)

この項目は、以下要件が全て満たされている状況下での利用量となります。
要件とは異なる設定を行っている場合、本項目と合わせ、必要な別設定項目も参照してください。

  • 「一般」>「ライブイベント設定」で「疑似ライブ配信」選択時
  • 「一般」>「配信モード」で「VODモード」以外を選択時
  • 「一般」>「ライブイベントソースアーカイブ」にチェックが入っていない
    (→入っている場合、この(5)と合わせ、(2)も参照)
  • 「一般」>「VOD(見逃し配信)」がオフになっている
    (→オンの場合、この(5)と合わせ、(3)もしくは(4)も参照)

【必須】

  • ライブ(CDN データ利用量)
    【概要】CDNサーバーからエンドユーザーデバイスに転送されるデータ量。画質や視聴時間によって利用量は異なる変動費。なお、コントロールルーム画面でのプレビュー視聴もCDNの消費対象。
    【対象期間】ライブ配信中(ステータスが「プレビュー」〜「ライブ配信中」)
    【請求頻度】再生回数毎、配信状況により変動

  • ライブラリ(ストレージ利用量>ファイル保存)*4
    【概要】疑似ライブ配信用動画の保存容量。
    【対象期間】ライブ配信終了後に動画格納後、ライブラリから削除されるまで
    【請求頻度】毎月
    *4:本項目は、疑似ライブ用に新たに動画ファイルをライブラリに追加した場合を前提としている。よって、既にライブラリに保存済みの動画ファイルを使って配信を行う場合、新たに消費されない。

  • 通常ライブ(合計ライブ時間)
    【概要】ライブ時間は、各ライブイベントに対する配信サーバ起動中の時間を指す。
    【対象期間】配信サーバ起動中(ステータスが「プレビュー」〜「ライブ配信中」まで)
    【請求頻度】各ライブ配信毎、利用時間分

 

【オプション】各オプション設定を有効にした場合、上記必須項目に加えて利用量に影響するものは、以下の通り。

  • 合計ライブ時間のオプション(合計ライブ時間)
    【概要】4Kオプションは、ライブ配信サーバ起動中のライブに対し、通常ライブ利用量と合わせて消費される利用量。
    【各設定要件】
    ・4K:「一般」>「ライブイベント設定」>「解像度」で「4K」選択時
    【請求頻度】各ライブ配信毎、利用時間分

    例)2時間のライブ(係数1**)を4K解像度(係数1**)にして配信した場合の利用量は、通常と比較すると以下の通り。
    ** 各係数は 2023/12/28 時点のもの

    [通常] : 2時間 x 1[係数] =2
    [通常+4K] : 2時間 x (1+1)[係数] = 4

  • DRM リクエスト数
    【概要】新規作成時に「セキュリティ」タブ内の「DRM」を有効にした場合、配信動画のリクエスト数に応じて(ただし≠再生回数)に発生する、BlendVision サーバに送信されるライセンスリクエスト数。
    【対象期間】ステータスが「ライブ配信中」の間
    【請求頻度】リクエスト回数毎、配信状況により変動

 

(6) 疑似ライブ配信時 (VODモード)

この項目は、以下要件が全て満たされている状況下での利用量となります。

  • 「一般」>「ライブイベント設定」で「疑似ライブ配信」選択時
  • 「一般」>「配信モード」で「VODモード」を選択時

疑似ライブ配信のVODモードについては、ライブ配信の仕組みを一切使わず、VOD配信の仕組みを利用します。そのため、利用量は全くVOD配信の項目と同一です。

詳細は、すでに紹介した上部説明箇所をご覧ください。

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